WTCC 2017年シーズンの第4戦ドイツ・ラウンドが、5月25-27日、あの全長22キロに及ぶニュルブルクリンク北コースで行われた。ご存知のようにニュルブルクリンクは長いだけではなく、数多くのコーナーと長いストレート、バンクにアップダウンにジャンピングスポット、さらには路面自体がつぎはぎだらけの超絶コース。WTCCはこの難コースを3周で争うが、ドライバーやクルマばかりでなく、タイヤにも厳しい。昨年は、数多くのクルマがタイヤバーストに見舞われ、トム・コロネル選手も最終ラップの高速コーナーで前輪がバーストし、表彰台をフイにしている。
ところが、今年も練習走行時点からこのタイヤ問題がトップチームを中心に再発。幸いロアルモータースポーツは昨年の教訓から空気圧の管理を徹底し、またコロネル選手もわずかなバイブレーションにも敏感に対応しタイヤのマネージメントを行う。予選は、ベテランのテクニックがさえて、7位。リバースグリッドの1レース目は4番手スタートだ。
レース1のスタート。ストールではないものの、失敗スタート。せっかくの4番手も一気に10番手まで順位を落としてしまう。レース中盤はボルボワークスとの見ごたえのあるバトルを展開するも、ストレートスピードの差はいかんともしがたく、さらに順位を落とす。しかし、最終ラップに入り、前方集団のホンダやシトロエンが立て続きにタイヤバーストに見舞われ次々にクラッシュ。そして一度は先行を許したボルボもタイヤがバーストしガードレールにクラッシュ。この状態を横目で見ながら通過するコロネル選手も、タイヤにわずかなバイブレーションを感じ、タイヤをいたわりながら8位でフィニッシュ。
レース2は、7位からのスタート。レース1とは違いまずまずのスタートを決めるも、スタート直後のスタジアムセクションでホンダの道上選手からハードヒットされ姿勢を乱すが何とか立て直す。終盤は、同じシボレーに乗るガリエリ選手からのプッシュをしのぎきって7位でフィニッシュ。
WTCC第5戦は、6月23-25日、ポルトガル・ラウンドだ。